水道設備関係の仕事を2年ほど経験後、実際に配管工事をする仕事をしたい、そして資格を持って続けられる仕事をしたいと考え、この業界に転職した佐藤さん。
今日の最初のゲンバは、一戸建の新設工事で、各部屋のガス栓まで柔軟性の高いフレキシブルなガス管で配管する作業だ。ご家庭のガス配管の多くは、お客さまの目に触れないところで配管されている。今日の工事もその一つで、床下で配管を伸ばしていく。
佐藤さんは、設計図面を慎重に確認しながら、仕上がりをイメージし、床下からどのあたりにフレキ管を立ち上げたらよいか綿密に考え、配管していく。床下という狭くて難しい環境でも、手際よく作業を進めていく。
仕事が早いだけではダメでひとつひとつの作業に抜かりがないようきちんと確認することが大事だと佐藤さんはいう。お客さまにガスを安全快適にお使いいただくために、品質に対する佐藤さんのこだわりが伺える。
てきぱきと仕事をこなし、次は、別の新設工事ゲンバで道路面からのガス管の引込位置の確認作業に行くと聞き、同行させてもらった。このゲンバでは、ガス管の引込位置を確認するため、シャベルを使って手作業で地面を掘る。地中に配管されている水道管など他の設備を傷つけないよう細心の注意を払う。ここでもひとつひとつきちんと確認することを怠らない。
また、ゲンバでは、水道・電気・排水など色々な設備業者さまと一緒になるが、お客さまの快適なくらしには、そのどれもが欠かせない。だからこそ、ゲンバでは他の業者さまと力を合わせて、みんなでいい仕事ができるよう日頃からコミュニケーションを図ることを心掛けていると佐藤さんはいう。
そうして携わった物件が仕上がると、難しい仕事であっても、頑張ってよかったと達成感に満たされるそうだ。
そんな佐藤さんには、よくゲンバで一緒になる他の設備屋さんがいるらしい。その方は大先輩の方だが、年齢を感じさせないバリバリな仕事ぶりや懐の大きさを尊敬していると教えてくれた。
その姿を追いかけて・・・なのか、佐藤さんの将来の目標は７０歳までバリバリ仕事を頑張っていることらしい。
仕事中の佐藤さんの表情、日焼けした顔、ウデ、床下など難しい作業環境でもしなやかに仕事をこなす姿から佐藤さんの仕事に対する真摯な思いが伝わってくる。
プライベートではお二人の娘さんがいるお父さん。プライベートの話をするときのはにかんだ表情が対照的でとても優しいお父さんの顔をしていた。休日は、娘さんと公園で遊んだり、時には学生時代からのフットサルを楽しんだりしているそうだ。一方で、老後を考えて貯蓄をしているそうで、プライベートでも堅実な一面を見せてくれた。
