工業高校在学中から建築に携わる仕事に興味があり、高校卒業とともに入社した。
今日は、新築中の集合住宅1Fで共用の天井部に配管を伸ばしていく作業だ。今日の作業のポイントは、配管を接続する際に、ねじ部に塗布するシール材の量・塗布位置が重要だと岡さんは言う。適正な量・位置でつけることができなければ、接続部からのガス漏れにつながる恐れがあるため慎重に作業しなければならない。
また、配管を締め付ける力・体制にも注意が必要だ。配管作業中に使用することの多い脚立だが、正しい使い方が守られていなければ、必要な締込みトルクが得られず、さらには脚立からの落下にも繋がる可能性がある。岡さんは、脚立を使用する配管作業での適正な使用や安全帯による安全確保により、たとえ天井での配管作業であっても適切な力で安全に締め込むことができると教えてくれた。
今日のような大口径の配管作業は、ガス工事の中でも特に好きな作業だそうだ。
愛用のパイレンを手に、本人の言葉通り手際よく確実な作業が実践されていて、岡さんの作業に対する自信がうかがえた。
岡さんの作業に対するコダワリを伺ってみたところ、ガスを漏らさない事はもちろんのこと、誰が見ても美しい配管にすることだそうだ。ガス工事は、仕上がると見えなくなることが多いが、だからといって手は抜かない。配管を接続した後に塗る錆止めも、ただ単に塗るだけではなく、マスキングテープを使用して、仕上がり後の美観にも配慮しているそうだ。
仕事のやりがいは、様々なゲンバ環境での作業を経験できることで、ゲンバごとに変化する様々な状況に対応する必要がある。中にはとても難しい仕事もあるが、そんな工事を終えたときこそ、大きな達成感ややりがいを感じると話してくれた。
そんな岡さんには、尊敬する先輩がいる。その方は作業が正確なだけでなく、作業スピードがとにかく速く、まるで分身の術を使っているかのようだという。まだまだ、尊敬する先輩には及ばないとのことだったが、手早く正確な作業の様子は、この憧れの先輩によるものが大きいのかもしれない。
プライベートでは、趣味のゲームや映画鑑賞で静かな休日を過ごしたり、月一回のバイクツーリングで仲間と一緒に淡路島へ行ったりと充実した日々を過ごされているようだ。特にバイクは好きで、ツーリングで乗るレーサータイプの物とは別に、最近通勤用にと2台目を購入したと嬉しそうに話してくれた。