長身で優しそうな笑顔が印象的な植松さん。ガス工事の中でも、溶接工事を専門にして働く植松さんに入社の長身で優しそうな笑顔が印象的な植松さん。ガス工事の中でも、溶接工事を専門にして働く植松さんに入社のキッカケを聞くと、「今の会社に入ったのは、偶然なんです。」とのこと。
当時、仕事を辞めたその日、たまたま電話をしていた友人に、今の会社が人を探していると聞いたのだという。
そんな偶然で、全く異なる業界からガス工事の業界に飛び込んだ。「ガス工事」にピンとこない状態で入ったゲンバは驚きの連続だったという。
今までの仕事では出会うことのなかった人、行くことがなかった場所、ガス配管の工事、溶接工事という特別な技術と知識。
興味がなかった業界でも、踏み込んでみたことで、新しい世界が開けた。そして、今までの業界では知ることのなかった「経験」ができているのだと、植松さんは言う。
植松さんの仕事は、溶接ゲンバの作業を円滑に進めるため、段取りや溶接作業の事前準備として配管を加工する配管工だ。そして、施工班の作業長としてチームメンバーをまとめ、ゲンバでの安全管理も行うリーダー的立場を担っている。
配管の加工作業では、ゲンバで事前に寸法をとった後に内作場で加工した配管が、ゲンバで微調整せずにきっちりと寸法が合った時、パズルのピースがはまった時のような気持ちよさがあるのだと言う。
そんな細やかな仕事もこなす植松さんの作業長としてのこだわりは「メンバーがゲンバで安全に作業ができるようにすること。そして、一緒に働くメンバーの気持ちを汲んで、自分だけではなく、一緒にゲンバに行った人たちがみんな楽しく、笑顔で仕事ができるようにすること。」と、教えてくれた。
ゲンバへの真剣さ、メンバーへの真摯な思い、そして、植松さんの人柄の良さが伝わってきた。
しかし、ゲンバやメンバーへ真摯に向き合うようになったのは、あるゲンバのおかげであり、ゲンバが今の自分に育ててくれたのだという。今では大阪のシンボルである商業施設を建設するゲンバを任せられた時、規模も大きく、様々な工事が輻輳したゲンバで、「今までの気持ちのままでは、ダメだ!ゲンバも進まないし、収まらない!俺がしっかりやるしかない。」と、前にも増してゲンバに責任を感じるようになり、周囲に対して自分が精一杯できることを考えるようになったそうだ。
そんな植松さんの目標は、育ててくれた師匠を追い越すぐらいの職人になること。そして、他の職人さんにも「あいつとゲンバへ行きたい。」と思ってもらえる人になること。笑顔で語る中に熱い想いを感じた。
忙しい日々を過ごす植松さんも、休日は、所属している草野球のチームで野球をしたり、銭湯に行くなど、リフレッシュして仕事に備えているのだという。